十 二 因 縁

十二因縁(じゅうにいんねん)

 悟りへの道として知られている十二因縁は釈尊の言葉で、人間の苦しみや悩みの原因を十二項目に分けて追及したものです。人間はどのように生まれ、成長し、老死に至るかを、過去、現在、未来の三世にわたって心のありようを示したものです。十二の因縁の働きは、無明⇒行⇒識⇒名色⇒六処⇒触⇒受⇒愛⇒取⇒有⇒生⇒老死として示されています。

1.無明=赤ちゃんはなにもわからない状態    で生まれてきます。
2.行=そこに命が授かります。
3.識=意識が生まれます。
4.名色=名前がつけられ自己意識が備わり    ます。
5.六処=目、耳、鼻、舌、心、身体が活動    し始めます。
6.触=母親などに触れる喜びが生まれます
7.受=母親などからの感受性もわかるよう   になります。
8.愛=好きなものも生まれます。
9.取=自分に取り込む意識も生まれます。
10.有=自己所有の意識も生まれます。
11.生=その結果、苦しみも感受するように    なります。
12.老死=老いて死ぬ苦しみに出会います。

 右の写真は、以上の十二の因縁を順に十二段に積み上げ、登りきることによって悟りを開き、仏に到達することができることを表わした作品です。
 

   
 

材質:ホウ  寸法:32cm
2019.8.製作